薬剤部

概要

薬剤部は調剤業務と薬剤管理業務のセントラル部門と病棟専任薬剤師を中心とした臨床薬剤業務(病棟薬剤業務、薬剤管理指導業務)のサテライト部門で構成されています。また、院内の栄養サポートチーム(NST)、院内感染対策チーム(ICT)、緩和ケアチームとしての活動や糖尿病教育入院や腎臓病教室の指導にもあたり、医療チームの一員として患者さんの薬物療法に寄与しています。 2003年2月より院外処方せんを発行し、内服・外用剤、注射剤は処方オーダリングシステムを採用し、電子カルテシステムが導入されています

  • 薬剤師 25名
    薬剤助手 5.5名

基本理念

  • 医薬品の適正使用に基づいた安全、安心な医療の支援

基本方針

  • 医薬品の適正使用と安全性確保を推進します
  • 医療チームの一員として、患者さんを中心とした薬物治療をサポートします
  • 医薬品に関する最新情報の習得に努め、安全で安心な薬物治療に貢献します

業務内容

セントラル部門(調剤部門)

1.調剤業務
医師の処方せんに基づいて、内服薬や外用薬などの投与量、お薬の飲み合わせや重複などを確認しながら調剤しています。注射薬も用法・用量・配合変化などに注意を払いながら、注射薬自動払出機を使用して患者さん個人別に1回分づつ調剤して病棟へ供給しています。
2.製剤業務
製剤室は院内で使用する製剤の調製や、治療上必要で市販されていない製剤を調製しています。院内製剤には熱傷治療用の軟膏ガーゼや点眼薬・軟膏剤・消毒剤などがあります。クリーンベンチを備えており、在宅で行う高カロリー輸液の無菌調製なども行っています。
3.抗がん剤調製業務
薬剤部ではレジメン(治療計画)を管理し、化学療法の適切かつ安全な施行の支援を行っています。また、患者さんが抗がん剤治療を行う部屋に薬剤師を配置し、アイソレータという設備内で無菌調製を行っています。
  • ピッキングマシン

  • アイソレータ

セントラル部門

1.薬品管理
病院内で使用する各種医薬品、試薬等の購入、供給、各部署に供給された医薬品の在庫管理を行っています。
2.医薬品情報管理業務
お薬が安全かつ最適に使用されるために、医薬品に関するさまざまな情報の収集を行い、医師や看護師、その他の医療従事者に提供しています。院内外からの各種問い合わせに対応できるよう、日ごろから書籍や学術雑誌などを整理保管しています。また、インターネットなどを駆使して情報収集・検索を行い、最新の情報をタイムリーに提供できるようにしています。
3.治験管理業務
新しいお薬が誕生するための最終過程で、「薬の候補」をもちいて、人を対象とした臨床試験を行います。これを治験と呼んでいます。治験は厚生労働省の定めた厳格なルールに従って行われます。このルールでは、医師からの「説明」と参加される方の意志に基づいた「同意」が最も重要であるものとされています。この厳格なルールを守り、かつ適切な治験が行えるように業務を行っています。
≫治験審査委員会

サテライト部門(臨床薬剤部門)

患者さんへの服薬指導

1.薬剤管理指導業務
ベッドサイドで入院患者さんへお薬の飲み方、作用、効果などを説明するとともに、お薬の効果や副作用が出ていないかの確認を行っています。患者さん自身が服薬の意義や重要性を理解して薬物療法に対する意欲をもっていただくことで適切な薬物療法が行えるよう心がけています。
2.病棟薬剤業務
患者さんが入院前に服用していたお薬やアレルギー歴等で確認した情報を医師等へ提供します。次に、入院中に投与されているお薬の量や飲み合わせ、重複等の確認を行うとともにお薬の効果、副作用のチェックを行います。得られた情報は医師へフィードバックし、必要に応じて処方変更等を提案します。また、病棟で医薬品の適正な保管・管理を行い、医師や看護師とのコミュニケーションを深め、患者さんへお薬が安全に使用されるようサポートしています。
3.薬物血中濃度解析業務(TDM業務)
お薬の効果や副作用を調べるために、血液中に含まれているお薬の量を測定します。その結果から、患者さん一人一人に適した量や投与方法を医師と共に検討して、副作用の心配がなく、かつお薬の効果が最大に発揮されるような治療を提供できるよう心がけています。

外来での薬剤管理業務

1.外来化学療法での服薬指導
がん化学療法を開始される患者さんに対して、投与スケジュールやお薬の効果、予想される副作用とその対処法について事前に説明し、少しでも不安の解消になるように努めています。
2.医療用麻薬の服薬指導
2014年8月より医療用麻薬適正使用のために、外来で新規に医療用麻薬が開始となる患者さんを対象に服薬指導を開始しました。医療用麻薬の使用に対して、誤解(寿命が縮まる、やめられなくなるなど)を持っている患者さんは少なくありません。定期内服薬とレスキュー薬の違いや、代表的な副作用(眠気、吐き気、便秘)、その予防薬に対しても服薬指導を行い、アドヒアランス向上や疼痛緩和に努めています。
3.入院支援センターでの服用薬確認
手術予定の患者さんが安心して安全に手術をうけることができるように、入院前の外来で現在服用しているお薬の確認を行っています。休薬が必要なお薬を服用されている場合、主治医の指示に基づき指導を行っています。また、過去にお薬で副作用がおこったことがないかを確認し、お薬の安全使用をサポートしています。

医療チームでの活動

1.栄養サポートチーム(NST)
栄養面の改善によって治療効果をさらに高めようと、NSTを導入しています。NSTは、医師、看護師、薬剤師、栄養士、リハビリ技師など、さまざまな職種の医療スタッフから結成されています。そのなかで薬剤師は、回診やカンファレンスを通じて、輸液や経腸栄養剤の選択や使用方法についてアドバイスを行っています。 さらに栄養剤とお薬ののみ合わせや副作用をチェックすることにより、患者さんの不利益を未然に防ぐ努力をしています。
2.院内感染対策チーム
当院では患者さんが安全な医療環境で治療ができるように、医療関連感染防止委員会という組織を発足させています。そのなかで薬剤師は、院内感染を防止するために抗菌薬や消毒剤等の購入状況を把握して委員会に報告し、適正な使用を行うための支援を行っています。
3.緩和ケアチーム
がん患者さんの痛みをはじめとした苦痛を取り除くために、緩和ケアチームを作って病棟の回診を行っています。回診を行うメンバーは医師、看護師、薬剤師で構成されており、薬剤師は医師の診断や患者さんの症状を元に必要な鎮痛薬、鎮痛補助薬などの処方支援を行っています。
4.化学療法患者への回診
抗がん剤治療中で副作用のマネジメントが必要な場合には、医師、看護師、薬剤師による回診を行い副作用に対する薬物療法の提案などを行っています。
5.糖尿病教育入院
当院では1週間または2週間のスケジュールで糖尿病教育入院を行っています。糖尿病患者さんが自立した療養生活を送っていただくために、チーム医療で取り組んでいます。そのなかで薬剤師は糖尿病のお薬についての正しい自己管理や注意事項の説明等、きめ細かい指導を行っています。
6.腎臓病教室
当院では患者さんが腎不全に対する理解を深めることで合併症を減らし、腎臓を長持ちさせるという目的で腎臓病教室を開催しています。そのなかで薬剤師は、腎機能低下時に服用するお薬の注意事項や腎臓を守るお薬についてわかりやすい言葉で説明し、患者さんが積極的に治療に参加できるよう心がけています。