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「見逃さないで!血尿」②

2017年 8月22日 16:25

「目に見える血尿」の場合は泌尿器科へ

一方、50歳以上の方の血尿は、膀胱がんの可能性が高いとされ、注意が必要です。通常、膀胱がんの腫瘍はゆっくり大きくなるため、血尿以外の症状がない事がほとんどです。症状のない血尿のときは、まず「泌尿器科」の受診をおすすめします。
「トイレに行くたびに尿の色が薄くなるから大丈夫だろうなどと、ご自分で判断するのは危険です。一度でも肉眼的血尿を認めたら、必ず早目に泌尿器科を受診して、詳しい検査を行いましょう」と奥村幸司泌尿器科部長。
(製鉄記念八幡病院 奥村幸司泌尿器科部長)

膀胱がんは男性に多く、女性の4倍

膀胱がんは、がん細胞が膀胱のどこまで深く進んでいるかで進行度がわかり、表在性がんと浸潤性がんとに分かれます。表在性がんの場合は、尿道から内視鏡を入れ、がん細胞を切除する1時間程の手術が適応されることが多いです。
しかし浸潤性がんになると、膀胱をすべて摘出し、人工膀胱をつくるといった大きな手術が必要になりますし、すでに転移をきたしていることも多く、この場合はがん死の危険性が高くなります。
「膀胱がんは男女比にして4:1と、男性に多く、発症原因に喫煙が関係していることが分かっています。罹患率は比較的低いけれど、進行が早いので前立腺がんより生存率は悪く、進行例では死にいたることもあります」(奥村幸司泌尿器科部長)。

胃がん、大腸がん、乳がん、前立腺がんなどは、検診で発見可能ですが、膀胱がんには検診がありません。「年に一度はかかりつけ医や健康診断で検尿をして、その結果に注意を払ってください」と奥村部長。
血尿があればすべて病気というわけではありません。しかし、いろいろな病気が考えられることは確かです。自覚したとき、指摘されたときは、お早めに専門医に相談してください。